あなたは自信をもって正しい座り方ができていると言えますか?
正しい座り方をすれば、疲れがたまりにくくなったり、仕事が集中しやすくなったりと良いことづくめなのです。
そんな正しい座り方のカギは「坐骨」にあります。
そこで、この記事では「坐骨」を上手に使った、座り方の正しい姿勢を詳しくご紹介していきましょう。
Contents
こんな座り方してませんか?疲れがたまるNG姿勢
具体的にどのような座り方をすると疲れがたまってしまうのでしょうか。
ここではとくに多いNGな姿勢をお伝えします。
ノートPCで起きやすい「猫背座り」
ノートパソコンの画面に頭が近づいてしまって前かがみになるので、胸の筋肉が縮んで前方に偏ってしまいます。
そのため、首や肩がこり、頭痛になりやすくなってしまうのです。
スマホで起きやすい「背中座り」
座りながらスマホを触っているときに、無意識にやってしまいがちな座り方です。
背中だけが椅子に寄りかかっていると、腰椎への負担が大きく、腰痛を起こしやすくなってしまいます。
背中を反らして机で支える「スフィンクス座り」
スフィンクス座りとは、スフィンクスのように背中を反らし、机で重力を支えるような座り方です。
上半身の痛みやしびれの原因になってしまいます。
姿勢を気にする人がしやすい「浅座り」
「背筋を伸ばす」「深く腰掛けすぎない」ということを気にし過ぎた人がやってしまいがちな姿勢です。
椅子に浅く座って腰を反るので、背中や腰に負担をかけて体を痛めてしまいます。お腹に力が入りにくくなるので、腹筋が衰え、ポッコリお腹になりやすくなってしまうのです。
猫背になるのもよくないが、背中をそり過ぎるのもダメです。では、どうすればよいのか?
どの座り方がベスト?正しい姿勢になる3つのポイント
正しい姿勢になるには、どのように座ればよいのでしょうか。
正しい姿勢を身につけるために重要な3つのポイントがあるので、ご紹介します。
坐骨が椅子に点で接している
座るときに意識すべき重要な骨が坐骨です。
坐骨は、椅子に座った時にお尻に手を入れると分かります。お尻からぽっこり出っ張っている骨が坐骨です。また、坐骨は前後に体を動かすと椅子にずっと当たり続けるので、その方法でもわかるかと思います。
この坐骨が座面に点で接し、まっすぐ立っている状態にしましょう。左右の水平を意識してください。
お尻の穴がまっすぐ下を向くような意識で座るのがコツです。
背もたれに仙骨と背中が接している
仙骨とは骨盤の中央にある三角形の骨のことです。
直角になっている椅子であれば、仙骨と背中が接するように座りましょう。
坐骨から頭が一本の糸で引っ張られている感じ
座面に接している坐骨から頭まで一本の糸で引っ張られているようなつもりで座ると良いでしょう。
背筋を伸ばしすぎて、背中をそらないように注意してください。
自然に正しい姿勢へ導く座り方のコツ
自然に正しい姿勢になるためにはコツがあります。
コツを把握し、正しい座り方が自然にできるようになりましょう。
正しい姿勢になる座り方の手順
- 前傾姿勢でお尻を椅子の一番後ろまで引いて座る
- あごを引いた状態で上半身を起こす
- かかとを床に完全につけ、リラックスする
このように座れば、骨盤が背もたれに支えられた状態となります。
骨盤がまっすぐ立てば、背骨もまっすぐ立ちやすくなるので、上半身がまっすぐ立つようになるのです。
正しく座った後、椅子を引いて体を机につければ、姿勢が固定されます。
正しい座り方をするために必要な椅子
正しい座り方をするためには、背もたれが直角な椅子を選びましょう。
背もたれが直角でないと骨盤を支えられないのです。
背もたれが後ろに傾いている場合は、背もたれの前に板を置き、その間にタオルなどの詰め物をして、板を固定して背もたれをつくるとよいでしょう。
椅子の高さは足首と膝が直角になるように調整します。ひざ下と同じくらいの高さの椅子に座るようにしましょう。
椅子が高すぎるときは、本などで足置きをつくって調整してください。
正しい姿勢に疲れてきたときの対処法
正しい姿勢に疲れて、悪い姿勢をとってしまっては意味がありません。
疲れてきても、正しい姿勢を維持できる方法を知っておくことが重要です。
骨盤を支える筋肉が疲れてくるので、楽に骨盤を支えられるように補助をすることが大切です。そのため、椅子と背中の間に丸めたバスタオルを入れて、骨盤を支える補助をしましょう。
バスタオルは丸め方を工夫して大きさを調整してください。
デスクワーク時はパソコンの置き方に注意
まず、パソコンは正面に置くようにしてください。
ディスプレイの位置は目線より5度~10度下に、ノートパソコンの場合は目線が下になりすぎる傾向にあるので、台座を使うのもよいでしょう。
床に座るときは?正しい姿勢に導くおすすめの座り方
自宅だと床に座るということも多いと思います。
床に座るときも正しい姿勢で座れるように、NGな姿勢と正しい姿勢のコツを見ていきましょう。
床でのNGな座り方
- お姉さん座り
正座の足を横に流す「お姉さん座り」は骨盤の高さに差が生まれ、骨盤のゆがみに直結してしまいます。背骨がねじれてしまうので、よくありません。 - ぺったんこ座り
両ひざを広げて、お尻を床につける座り方は骨盤が広がりやすくなってしまうので避けましょう。
床での正しい座り方
- あぐらの場合
あぐらをかく場合は、坐骨の下にクッションやバスタオルを敷き、骨盤を支える。
組んでいる足をたまに入れ替えてバランスを保ちましょう。 - 正座の場合
バスタオルやクッションをお尻と足の間に挟んで座りましょう。この時に、親指が重ならないように注意してください。
正しい姿勢の座り方をしないとどんな悪影響がある?
正しい姿勢にならなければ、どのような悪影響があるのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。
集中できずにすぐ疲れる
姿勢が悪いと深い呼吸ができず、酸素供給が減ってぼーっとしやすくなり、集中しにくくなります。
また悪い姿勢を保つために、無駄なエネルギーを消費し、疲れやすくなってしまうのです。
腰痛を起こす
猫背や前傾姿勢で長時間過ごすと、腰と背骨をつなぐ椎間板に負担がかかります。
座っているだけで腰に負担を与え続けてしまうことになるので、腰痛を起こしやすくなってしまうのです。
肩こりが気になる
間違った座り方で筋肉に緊張を与え続けてしまうので、肩こりを引き起こしやすくなってしまいます。
また、姿勢が悪い状態で長時間に渡ってデスクワークを行うことによる眼精疲労も肩こりの原因のひとつです。
まとめ:正しい姿勢を実現する座り方のカギは「坐骨」
座った時の正しい座り方について、お伝えしてきました。
座るときにもっとも気を付けるべきポイントは坐骨です。坐骨が正しく座面に接地すれば、正しく座るための土台が整うことになります。
ぜひこの記事を参考に坐骨を意識して、座るようにしてみてください。